いくつか注意事項がございます。以下に詳細を説明します。
1. 機能制限について
2. インストールについて
3. WinShareクライアントが起動できない問題について
4. オペレーションPC(操作する側PC)での設定情報について
5. リモートPC(操作される側PC)での設定情報について
1. 機能制限について
複数のユーザセッションで WinShareクライアント(WinShareリモート操作GUI)を使用
する場合、以下の機能は同時利用はできません。
・リモートコマンド実行
・クリップボードテキスト送信
・クリップボードテキスト受信
2. インストールについて
リモートデスクトップサービス(Windows Server 2008 以前のOSの場合はターミナル
サービス)が有効になっている場合には、WinShare のインストール/アンインスト
ールを実行する前に、リモートデスクトップサービス (ターミナルサービス)の実行
モードを一時的にインストールモードに変更する必要があります。変更されない場合
には、WinShareのインストールが「2B12」のエラーコードで失敗する場合があります。
本件はWindows Server のバージョンやWinShareのバージョンに依らず考慮が必要です。
考慮の必要な環境かどうかは以下の方法で確認が可能です。
確認方法
1. コマンドプロンプトを起動する。
2. change user /query を実行する。
3. 以下の1行のみ表示される場合は考慮の必要な環境です。
---------------
アプリケーション実行モードは有効です。
---------------
※2行目に「リモート管理用に構成されたリモートデスクトップセッション
ホストサーバーにインストールモードは適用できません。」と表示される
場合は考慮の必要がない環境です。
該当する場合には以下2つの何れかの対処方法で解決してください。
対処方法1: コマンドラインから実行モードを変更する方法
1. コマンドプロンプトを「管理者として実行」にて起動する。
2. 以下のコマンドを実行しインストールモードに変更する。
change user /install
3. WinShareのインストールを実施してください。
※コマンドプロンプトから実行する必要はありません。
4. インストールが完了したら、以下のコマンドを実行しアプリケーション
実行モードに戻してください。
change user /execute
対処方法2: コントロールパネルのウィザードから実行する方法
Windows Server 2008R2 以降のWindows Server OSで可能です。
1. 「コントロールパネル」→「プログラム」→
「リモートデスクトップサーバへのアプリケーションのインストール」を選択。
2. 「フロッピーディスクまたはCD-ROMからのインストール」の画面が開きます。
「次へ」を押して、入力領域にWinShareのインストールメディアの
「SETUP32I.exe」を指定してください。
3. 「次へ」ボタンを押すとWinShareのインストーラの画面が起動しますので、
以降は通常通り画面を進めてください。
3. WinShareクライアントが起動できない問題について
リモートデスクトップサービスが有効になっているWindows Server 2016 に WinShare
オペレーションをインストールすると WinShareクライアントが起動できない場合があります。
表示されるメッセージは以下のものです。
----------------------------------------
WinShareクライアントの初期化に失敗しました。
暗号化DLLの初期化失敗が原因と考えられます。
WinShareクライアントを再起動してください。
----------------------------------------
原因はWindows Server 2016の初期バージョン(1607)固有の不具合であり、
Microsoft社の提供する以下の累積アップデートの適用により解決します。
KB3194798
2016 年 10 月 11 日 - KB3194798 (OS ビルド 14393.321)
https://support.microsoft.com/ja-jp/help/4001754/windows-10-update-kb3194798
「スタート」→「設定」→「システム」→「バージョン情報」で表示される「OSビルド」
が "14393.321" 未満であれば対処が必要です。
本件についてはWinShare側での必要な作業はありません。
4. オペレーションPC(操作する側PC)での設定情報について
- 「リモートPC接続先管理」,「動作設定」,「ローカルコマンド」の設定情報は全ユーザで
共通となります。ユーザ毎に情報は保持しません。
- 複数のユーザセッションで WinShareクライアント(WinShareリモート操作GUI)を使用し、
同時に「リモートPC接続先管理」の情報を更新すると、操作が競合し対象の管理ファイル
が破損する場合があります。このため、複数のユーザセッションで「リモートPC接続先管理」
の情報を更新される場合には排他的に利用する必要があります。同時使用の可能性がある
場合には、事前に以下の管理ファイルのバックアップを採取しておき、
万が一破損した場合には、WinShareクライアントが起動していない状態にて、管理ファイルを
バックアップしたファイルで上書きしリストアしてください。
・バックアップ対象ファイル
<WinShareインストールフォルダ>\wshosts.wcf, wspow_ope.wcf
本件は、リモートデスクトップサービス(Windows Server 2008 以前のOSではターミナル
サービス)だけではなく、管理用リモートデスクトップでの接続の場合にも考慮が必要です。
5. リモートPC(操作される側PC)での設定情報について
- 複数のユーザセッションで WinShareユーティリティを使用し、同時に設定の更新を行うと、
操作が競合し対象の管理ファイルが破損する場合があります。このため、複数のユーザ
セッションでWinShareユーティリティの情報を更新される場合には排他的に利用する必要が
あります。同時使用の可能性がある場合には、事前に以下の管理ファイルのバックアップを
採取しておき、万が一破損した場合には、WinShareユーティリティが
起動していない状態にて、管理ファイルをバックアップしたファイルで上書きしリストアしてください。
・バックアップ対象ファイル
<WinShareインストールフォルダ>\*.cf, *.wcf, *.rcmd, *.swnd, wspasswd, wsgroup, wsrhosts
本件は、リモートデスクトップサービス(Windows Server 2008 以前のOSではターミナル
サービス)だけではなく、管理用リモートデスクトップでの接続の場合にも考慮が必要です。