【ftサーバ/Linux】/(root)パーティションのサイズを拡張することはできますか? [RHEL8, RHEL7]
質問内容
/(root)パーティションのサイズを拡張することはできますか? [RHEL8, RHEL7]
回答内容
お客様の環境が以下の条件を満たしている場合に限り、拡張可能です。
[拡張可能条件]
- /(root)パーティションの末尾が空き領域となっていること。
- ご利用の機種が ftサーバ(RHEL8またはRHEL7)であること。
ftサーバ(RHEL6)をご利用の場合は、こちらを参照してください。
上記の条件に合致しない環境の場合は、本手順は適用できません。
[/(root)パーティション拡張手順]
[重要]
本手順は、操作を誤りますとデータ破壊に繋がりますので、実施前に必ずバックアップを実行してください。誤操作内容によっては、対象パーティション以外へも影響がございますので、システム全体のバックアップを強くお勧めいたします。
- システムディスクのデバイス名を確認します。
ftdiskadm コマンドの「1 List RAID Arrays」を実行し、/(root)パーティションの Status が DUPLEX であることとパーティション番号を、catコマンドで /(root)パーティションのボリューム名をそれぞれ確認します。
(実行例)
# ftdiskadm
Name Partition Status Member
===============================================================================
< Mirroring Array (RAID1) >
md123 /var/crash DUPLEX (1)104001-part1 (9)114001-part1
md124 /boot/efi DUPLEX (1)104001-part4 (9)114001-part4
md125 / DUPLEX (1)104001-part5 (9)114001-part5★
md126 /boot DUPLEX (1)104001-part3 (9)114001-part3
md127 swap DUPLEX (1)104001-part2 (9)114001-part2
# cat /run/mdadm/map | grep md125
md125 1.2 6c6550ab:83e34400:0aafdf5b:07fa7f5e /dev/md/root★
本例では、ボリューム名は /dev/md/root、パーティション番号は 5 になります。
※ | 以降は、/(root)パーティションのボリューム名を /dev/md/root、パーティション番号を 5として記載します。 |
※ | レスキューモードでは、内蔵ハードディスクのデバイス名はディスク搭載数によって sda, sdb, sdc... 等に変わります お客様の環境に合わせて、適宜読み替えてください。 |
- OS をレスキューモードで起動します。
レスキューモードの起動方法については、【ftサーバ/Linux】レスキューモード起動方法[RHEL8, RHEL7] を参照してください。
なお、レスキューモードの起動中、"Rescue" の選択画面では「3) Skip to shell」 を選択してください。
- パーティション (/dev/sda5, /dev/sdb5) を拡張します。
対象のソフトウェア RAID が停止された状態で、パーティションを一度削除して、拡張後のサイズで再作成します。
(実行例)
# gdisk /dev/sda
[重要]
- パーティションを削除する前に 'Start' と 'End' の値を控えておいてください。
- パーティション再作成時、開始位置は元の位置から変更しないでください。
- パーティションサイズの変更は、終了位置の変更で調整してください。
- パーティションタイプを必ず 'FD00' に変更してください。
ソフトウェア RAID を稼働します。
(実行例)
# mdadm --assemble /dev/md/root /dev/sda5 /dev/sdb5
コマンドが成功した場合の例
ソフトウェア RAID が正常に稼働した場合は、以下のようなメッセージが出力されます。次へ進みます。
mdadm: /dev/md/root has been started with 2 drives.
|
上記以外のメッセージが出力された場合は、この環境ではパーティション拡張を行う事はできません。
その場合は、パーティションサイズを拡張前の元のサイズに戻して、作業を終了してください。
[重要]
正しいパーティションサイズ(配置)に戻さなかった場合、システムが起動できなくなる可能性があります。
- ソフトウェア RAID のサイズを拡張します。
ソフトウェア RAID デバイス (/dev/md/root) が認識された状態で、拡張されたパーティションサイズに合わせて、ソフトウェア RAID を拡張します。
# mdadm --grow /dev/md/root -z max
コマンドが成功した場合の例
以下のようなメッセージが出力された場合は、次へ進みます。
mdadm: component size of /dev/md/root has been set to 52396032K
|
上記以外のメッセージが出力された場合は、この環境ではパーティション拡張を行う事はできません。
この場合は、パーティションサイズを拡張前の元のサイズに戻して、作業を終了してください。
- # mdadm --stop /dev/md/root
- パーティションサイズを、拡張前の元のサイズに戻します。
- # mdadm --assemble /dev/md/root /dev/sda5 /dev/sdb5
[重要]
正しいパーティションサイズ(配置)に戻さなかった場合、システムが起動できなくなる可能性があります。
- ファイルシステムのサイズを拡張します。
拡張されたソフトウェア RAID サイズに合わせて、ファイルシステムを拡張します。
ここでの手順はファイルシステムが ext4形式であるか、xfs形式であるかで操作内容が異なります。
[ext4形式の場合]
(実行例)
# resize2fs /dev/md/root
コマンドが成功した場合の例
以下のようなメッセージが出力された場合は、拡張後のサイズを確認して、次へ進みます。
resize2fs 1.42.9 (28-Dec-2013)
Resizing the filesystem on /dev/md/root to 13099008 (4k) blocks.
The filesystem on /dev/md/root is now 13099008 blocks long.
|
コマンドが失敗した場合の例
以下のようなメッセージが出力された場合は、指定されたコマンドでファイルシステムのチェックを行ってから、あらためて resize2fs コマンドを実行してください。
Please run 'e2fsck -f /dev/md/root' first.
|
[xfs形式の場合]
(実行例)
# mount /dev/md/root /mnt/sysimage
# xfs_growfs /dev/md/root
...
data blocks changed from 8380416 to 13099008
- レスキューモードを終了します。
レスキューモードの終了方法については、【ftサーバ/Linux】レスキューモード起動方法[RHEL8, RHEL7] を参照してください。
- 再起動後、ファイルシステムが正常に拡張されている事をご確認ください。
製品名カテゴリ
Red Hat Enterprise Linux v.7(Express5800/R320e-E4・R320e-M4)
Red Hat Enterprise Linux v.7(Express5800/R320g-E4・R320g-M4)
Red Hat Enterprise Linux v.8(Express5800/R320h-E4・R320h-M4)
関連情報
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コンテンツID:
3150113297
-
公開日:
2018年02月16日
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最終更新日:2023年12月14日
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