公開日:2009年02月02日更新日:2017年10月24日
本ページでは Express5800シリーズにおける Windows Server 2008 Hyper-V (以下、"Hyper-V"と略します)のサポートについて情報公開しています。お使いのモデルに関する情報をよくご確認の上、ご使用ください。
Windows Server 2008 R2 Hyper-V のサポートについては、
Express5800シリーズにおける Hyper-V 2.0 のサポートについてをご確認ください。
Windows Server 2008 のサポートについては、Express5800シリーズにおける
Microsoft Windows Server 2008 サポート状況一覧をご確認ください。
本ページでは、Microsoft社からダウンロード提供されている「Microsoft Hyper-V Server 2008」は対象に含みません(現時点では、Express5800シリーズにおける Microsoft Hyper-V Server 2008 のサポート予定はありません)。
サポート対象のモデル
Windows Server 2008(x64) をサポートしている下記のモデルの内、インテル バーチャライゼーション・テクノロジー(Intel-VT)に対応したCPU搭載の機種にてサポートします。
カテゴリ |
モデル |
2008年11月以前に発売したモデル |
2008年11月以降に発売したモデル |
スタンダードラックサーバ
スタンダードタワーサーバ |
110El, 120Ei, 120Lj, 110Ri-1,120Rh-1, 120Rj-2, 140Rf-4 |
全機種 |
データセンタ向けサーバ(iモデル) |
i120Ra-e1, i110Ri-1 |
全機種(注1) |
低価格エントリモデル(Gモデル) |
110Ge, 110Ge-S, 120Gd |
全機種 |
オフィスラックサーバ |
- |
全機種 |
ブレードサーバ(SIGMABLADE) |
120Bb-6, 120Bb-m6, 140Ba-10 |
全機種 |
スケーラブルHAサーバ |
A1040, A1160, A1040a, A1080a-S, A1080a-D, A1080a-E |
データセンタ向け省電力サーバ(ECO CENTER) |
E120a, E110b-1, E120b-1,
E110c-1, E110d-1, E120d-1, E120d-M |
(注1) | 「データセンター向けサーバ(iモデル)」は、2010年5月17日以降に出荷されたモデルより、「データセンタ向け省電力サーバ(ECO CENTER)」に統合されました。 |
- 表に記載されたSIGMABLADE・データセンタ向け省電力サーバ(ECO CENTER)は、全機種対応しています。それ以外のモデルについては、スペック詳細・アーキテクチャ図をご参照いただき、搭載するCPUがIntel-VTに対応しているかご確認ください。
- Hyper-V でサポートする最大論理プロセッサ数(OS上で認識するCPU数)は16個(KB956710もしくはService Pack(以下、"SP"と略します) 2の適用により24個に拡張)となります。スケーラブルHAサーバをご使用いただく際にはご注意ください。
動作対象のゲストOS
Express5800では、ゲストOSとして以下のOSを動作対象とします。OSによっては
SPの指定がありますので、よくご確認下さい。
また、ゲストOS の保守サポートについては、
OSのサポートサービスをご確認ください。
なお、Express5800で Hyper-Vを使用する場合は、ゲストOSに
「Hyper-V用の統合サービス」を必ず適用して下さい(統合サービスとは、Hyper-V環境において性能面・操作性向上を図るための機能です)。統合サービスの適用手順は
こちらをご参照ください。
OS |
Edition |
SP指定 |
Windows Server 2008 R2(x64) |
Standard / Enterprise |
RTM/SP1 |
Windows Server 2008 (x86/x64) |
Standard / Enterprise |
RTM/SP2 |
Windows Server 2003 R2 (x86/x64) |
Standard / Enterprise |
SP2 |
Windows Server 2003 (x86/x64) |
Standard / Enterprise |
SP2(注1) |
Windows 2000 (注4) |
Server / Advanced Server |
SP4(注2) |
Windows 7 (x86/x64) |
Professional |
RTM |
Windows Vista (x86/x64) |
Business |
SP1/SP2(注3) |
Windows XP (x64) |
Professional |
SP2 |
Windows XP (x86) (注4) |
Professional |
SP2/SP3 |
SUSE Linux Enterprise Server 10 (x86/x64) |
- |
SP3 |
(注1) | 「Windows Server 2003」については、SP未適用の OS媒体を使用してインストールしている場合は、対象外になります。SP2適用済みの媒体かSP1適用済みの媒体でインストールした後にSP2を適用してご利用下さい。 |
(注2) | 「Windows 2000」については、SP4適用済みの媒体でインストールしている場合のみ対象になります。 |
(注3) | 「Windows Vista SP2」については、SP2適用済のHyper-V環境でのみ対象になります。 |
(注4) | 「Windows 2000 SP4」/「Windows XP SP2(x86)」については、2010年7月13日にMicrosoft社のサポートが終了しています。 |
OSのサポートサービス
- Express5800シリーズの Hyper-V環境におけるホストOSの保守サポートにつきましては、Windows Server 2008 の「PP・サポートサービス」のご契約が必要になります。
- Hyper-V上のゲストOSの保守サポートにつきましては、ゲストOSごとに「PP・サポートサービス」のご契約が必要になります。
- Hyper-V上のゲストOSのサポート期間は、物理環境と同様にMicrosoft社の定める各OSのサポートライフサイクルに従います。
-
- Windows 2000 SP4/Windows XP SP2(x86) の「PP・サポートサービス」につきましては、新規ご契約の受け付けは終了しています。
OSのインストール手順
Hyper-V RTM版(正式版)のインストール手順
Hyper-Vのインストールは、以下の手順に従って実施してください。
Windows Server 2008 SP2 インストール手順
Hyper-V 環境に Windows Server 2008 SP2 を適用する際には、以下の手順書に従って実施してください。
Hyper-V 環境における Windows Server 2008 SP2 適用手順書
(注)
Windows Server 2008 SP2 適用前と適用後では、Hyper-V の統合サービスのバージョンが異なりますので、SP2 適用前に作成した仮想マシン上のゲストOS には、SP適用後に統合サービスを再適用してください。
統合サービスのインストール手順
ゲストOS への統合サービスのインストールは、以下の手順に従って実施してください。
Windows OS
① |
仮想マシンへの接続
Hyper-V マネージャを使用して、統合サービスをインストールする仮想マシンに「接続」します。
|
② |
統合サービスのセットアップディスクの挿入
仮想マシン接続の「操作」メニューから「統合サービス セットアップ ディスクの挿入」を選択します。
この操作により、仮想マシンの DVD ドライブにセットアップディスクがセットされます。
|
③ |
統合サービスのインストール
統合サービスのインストーラーが起動しますので、画面の表示に従ってインストールしてください。
インストール完了後にゲストOS を再起動する必要があります。
(注)統合サービスのインストーラーが自動起動しない場合には、以下の手順でインストーラーを起動してください。
- x64 OS
仮想DVDドライブ内の \support\amd64\Setup.exe を実行
- x86 OS
仮想DVDドライブ内の \support\x86\Setup.exe を実行
|
Linux OS
Linux OS用の統合サービス(Integration Services)は Hyper-V には含まれていませんので、Microsoft社のダウンロードセンターから
ダウンロードいただく必要があります。
Linux OS への統合サービスのインストールにつきましては、ダウンロードセンターから README を入手いただき、記載されている手順に従って実施してください。
注意・制限事項
Hyper-V 使用時の Stop Error 事象について
特定のアーキテクチャを持つインテル プロセッサーを搭載したサーバで Stop Error(0x0000001a)が発生する可能性がある(
KB981791)
Microsoft社から修正用の Hotfix が公開されています。
本事象の詳細は、
Microsoft 社公開のナレッジ情報をご参照ください。
Express5800シリーズでは、以下のモデルで、この事象が発生する可能性があります(2013/5/21現在)。
それぞれのモデルが搭載しているCPUについての詳細は、
スペック詳細・アーキテクチャ図、もしくは、
サポート情報 [PCサーバ]をご覧ください。
下記のモデルをご使用になる場合には、まず SP2 を適用いただき、その後に修正用の Hotfix を適用してください。
R110b-1 |
・インテル® Pentium® プロセッサー G6950 を搭載したモデル |
R110c-1 |
・インテル® Pentium® プロセッサー G6950 を搭載したモデル |
T110b |
・インテル® Pentium® プロセッサー G6950 を搭載したモデル |
T110c |
・インテル® Pentium® プロセッサー G6950 を搭載したモデル |
GT110b |
・インテル® Pentium® プロセッサー G6950 を搭載したモデル
・インテル® Celeron® プロセッサー G1101 を搭載したモデル |
GT110b-S |
・全モデル |
E110b-1 |
・全モデル |
E110c-1 |
・全モデル |
B120b |
・全モデル |
B120b-d |
・全モデル |
B120b-h |
・全モデル |
B120b-Lw |
・全モデル |
R120b-1 |
・インテル® Xeon® プロセッサー 5600番台を搭載したモデル |
R120b-2 |
・インテル® Xeon® プロセッサー 5600番台を搭載したモデル |
T120b-M |
・インテル® Xeon® プロセッサー 5600番台を搭載したモデル |
T120b-E |
・インテル® Xeon® プロセッサー 5600番台を搭載したモデル |
E120b-1 |
・全モデル |
A1040a |
・全モデル |
A1080a-S |
・インテル® Xeon® プロセッサー E7-8800/4800製品ファミリーを搭載したモデル |
A1080a-D |
・インテル® Xeon® プロセッサー E7-8800/4800製品ファミリーを搭載したモデル |
既知の問題について
「バックアップ」、「セキュリティ」、「操作」に関する既知問題があります。
詳細は Microsoft社が公開しているリリースノートをご覧ください。
Hyper-V リリース ノート(Microsoft社)
Hyper-V で出力される可能性のあるイベントログについて
Hyper-V をご利用いただく際に、出力される可能性のあるエラー・警告レベルのイベントログにつきましては、以下をご参照ください。
Hyper-V エラー・警告イベントログ
Intel® PROSet を使用する際の注意事項
Hyper-V 環境で Intel PROSet によるチーミング機能を使用する際には、
Hyper-V における Intel LAN のチーミング機能のサポートについてに掲載されているサポート対象のモデル/NIC、注意事項をご確認ください。
チーミングを構成可能なNICの組み合わせについては、サポート対象モデルの
システム構成ガイドをご確認ください。
ゲストOS 上でレガシーネットワークアダプタを使用する際の制限事項
Hyper-V 環境では、以下のゲストOS 上でレガシーネットワークアダプタは使用できません。
- Windows Server 2003(x64) SP2
- Windows Server 2003 R2(x64) SP2
- Windows XP(x64) SP2
ゲストOS 上で SCSI コントローラを使用する際の制限事項
- Hyper-V 環境では、以下のゲストOS 上で SCSI コントローラは使用できません。
- Windows 2000 SP4
- Windows XP(x86) SP2/SP3
- SP2 を適用していない Hyper-V 環境で、ゲストOS 上で SCSI コントローラを使用する場合には、以下の 2 点の注意事項があります。
① |
Windows 2000 SP4 で、SCSI コントローラを使用すると、STOP Error(c0000263)が発生する可能性がある (KB958667)
Windows 2000 SP4 をインストールした仮想マシン上では、SCSI コントローラの使用は未サポートです。
仮想マシンの設定で、SCSI コントローラを使用しないでください。SCSI コントローラを取り付けている場合には、仮想マシンの設定から SCSI コントローラを取り外してください。
|
② |
SCSI コントローラにディスク(仮想、パススルー)が未接続の場合、以下の 2 点の事象が発生する可能性がある (KB969266)
- ホストOS で STOP Error(0x50)
- Hyper-V Virtual Machine Management Service(vmms.exe)がアプリケーションエラーで停止
ディスク(仮想、パススルー)を接続しない場合には、仮想マシンの設定から SCSI コントローラを取り外してください。
|
仮想マシン間でクラスタを構成する場合の注意事項
Windows Server Failover Cluster を使用して、仮想マシン間でクラスタを構成する場合、共有ディスクは iSCSI 接続されたストレージのみサポートします(Microsoft社の仕様)。
より実績の豊富な接続形態(ファイバーチャネルなど)によるクラスタ構成をご希望の場合には
CLUSTERPRO をご使用ください。
Windows 7/Windows Server 2008 R2 の Hyper-V マネージャを使用する際の注意事項
Windows 7/Windows Server 2008 R2 上にインストールした Hyper-V マネージャで仮想マシンを作成した場合、仮想マシンにデフォルトで SCSI コントローラが追加されます。
Hyper-V にはSCSI コントローラを使用する際に制限事項がありますので、それに該当する場合には仮想マシンの設定から SCSI コントローラを削除してください。
Windows Server 2008 R2/Windows 7 をゲストOSとして使用する際の注意事項 (KB972108)
Windows Server 2008 R2/Windows 7 をゲストOSとして使用した場合、ホストOS/ゲストOS に以下のエラー/警告ログが出力されます。これは、ホストOS上の統合サービスのバージョンよりもゲストOS上の統合サービスバージョンの方が新しい時に出力されるログとなります。エラー/警告メッセージは出力されますが、統合サービスバージョンのネゴシエーションにより正しいドライバがロードされますので、エラー/警告ログは無視して問題ありません。
【エラーメッセージの例】
ホストOS
イベントID |
ソース |
レベル |
説明 |
26 |
VMSMP |
エラー |
'<仮想マシン名>' の NIC ドライバは、サーバー仮想化スタックと互換性がないため読み込めません。サーバー バージョン 2、クライアント バージョン 196610 (VMID xxxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx)。 |
5 |
storvsp |
エラー |
'<仮想マシン名>' の記憶装置は、サーバー仮想化スタックと互換性がないため読み込むことができません。サーバーのバージョン 2.0、クライアントのバージョン 4.2 (VMID xxxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx)。 |
2 |
vmbus |
エラー |
親パーティションで、異なるバージョンの VMBus が使用されています。このゲスト インストールで、対応するバージョンの VMBus をインストールする必要があります。 |
ゲストOS
イベントID |
ソース |
レベル |
説明 |
12 |
netvsc |
警告 |
VSP はプロトコルバージョン'3.2'を使用する試みを拒否しました。 |
「クリップボードからテキストを入力」を使用する際の注意事項 (KB967147)
ホストOSの全角文字をコピーし、ゲストOSのメニュー「クリップボード」-「クリップボードからテキストを入力」を選択して、ゲストOS に貼り付けを行うと文字が不正になります。現在、回避策はありませんので、「クリップボードからテキストを入力」を使用して、全角文字の貼り付けを行わないでください。
ゲストOS に Windows 2000 Server SP4 を使用する際の注意事項(KB961491)
ゲストOS として Windows 2000 Server SP4 を使用している場合、Windows 2000 Server SP4 のシャットダウンに時間がかかることがあります。
本事象は Windows 2000 Server SP4 を起動後、5分以内にシャットダウンを実行した場合に発生し、シャットダウンが開始されるまでに5分程時間がかかります。
詳細は Microsoft 社公開のナレッジ情報をご参照ください。
インテル® Xeon® プロセッサー 5500番台を搭載したサーバにおいて、ゲストOSに断続的なパフォーマンス問題(スローダウン事象)が発生することがあります。詳細は、
Hyper-V ゲストOS がスローダウンする事象についてをご覧ください。
ゲストOSのインストール媒体について
Express5800で提供しているOS媒体(バックアップCD-ROM/DVD-ROM)のバージョン(ID)によっては、ゲストOSのインストールに使用することができないものがあります。媒体レーベルに記載されている『ID』をご確認の上、ご利用下さい。
対象のゲストOS |
Edition |
インストールできない媒体の『ID』表記 |
インストールできる媒体の『ID』表記 |
Windows Server 2003 R2 (x86) |
Standard |
- |
ID:243-110442-478-A
ID:243-110442-478-B |
Enterprise |
- |
ID:243-110442-479-A
ID:243-110442-479-B |
Windows Server 2003 R2 (x64) |
Standard |
- |
ID:243-110442-369-C
ID:243-110442-480-A
ID:243-110442-480-C |
Enterprise |
- |
ID:243-110442-370-C
ID:243-110442-481-A
ID:243-110442-481-C |
Windows Server 2003 (x86) |
Standard |
ID:243-110442-100-A
ID:243-110442-100-C
ID:243-110442-442-A
ID:243-110442-442-B
|
- |
Enterprise |
ID:243-110442-101-A
ID:243-110442-101-C
ID:243-110442-443-A
ID:243-110442-443-B
|
- |
Windows Server 2003 (x64) |
Standard |
ID:243-110442-369-A |
-
|
Enterprise |
ID:243-110442-370-A |
- |
ゲストOSのライセンス認証について
Express5800で提供しているOS媒体(バックアップCD-ROM/DVD-ROM)で、ゲストOSをインストールする際、一部のOSを除き、Windowsのライセンス認証(プロダクトキーの置換)が必要になります。下記の該当するOS名をクリックして手順書を入手していただき、それに従い手続きを行ってください。
(注)下記以外のOS媒体(バックアップCD-ROM/DVD-ROM)は、ゲストOSに使用することはできません。
関連情報
Hyper-Vの概要については、Microsoft社Webサイトをご覧ください。
Windows Server 2008 Hyper-V
Hyper-V環境におけるライセンスの考え方については、Microsoft社が提供している「早分かりライセンスガイド」をご覧ください。
Windows Server 2008 早分かりライセンスガイド
Hyper-V環境のホストOS/ゲストOS上での主要ソフトウェアの対応状況については、弊社Webサイトをご覧ください。
Windows Server 2008/Windows Server 2008 R2 ソフトウェア対応状況